擁護派の不都合な真実「ただのパパ活じゃない?」 前川元事務次官の「出会い系バー通い」
本当に前川氏の出会い系バー通いを正当化できるのか?
初めに言っておくが、私は安倍政権を支持しているわけではない。
むしろ、どちらかといえば、リベラル的な立場にある。しかし、前川元事務次官に対する報道にはどこか違和感を感じざるを得ない。
確かに、読売新聞のスクープや管官房長官の名指し批判などは、明らかに不適切であろう。だからと言って、「出会い系バー通い」が正当化されているのをみて、呆れるほかないのだ。
前川先輩、あんたはエライ。私には真似できない、かもしれない。今日発売の週刊文春は必読。安倍総理と菅官房長官の読売新聞を巻き込んだ嘘まみれが白日のもとに晒されています。
— 柿沢未途(衆議院議員) (@310kakizawa) 2017年6月1日
週刊文春、読んだ。前川さんの記事は「リアル遠山の金さん」て感じで予想よりいい話で驚いた。さておき、公的な記者会見の場で権力を使い個人攻撃を加え、個人を貶めるような印象操作する菅官房長官の浅ましさには強い憤りを感じる。
— つしまようへい (@yohei_tsushima) 2017年5月31日
Twitter上では、週刊文春の記事を受けて、上のような前川氏を擁護するような発言が並んでいる。
週刊文春の記事は要するにこういうこと
週刊文春の記事概要は次のようなものだ。
・前川氏は数十回ほど出会い系バーに出入りしていた
・記者会見で語ったように女性店員の人生相談に乗っていた
・女性は前川氏のおかげで人生がいいように進んだと考えている
・前川氏からは口説かれるようなことはなかった
以上のようなことに加え、「権力からの圧政に立ち向かった勇気ある官僚」と言った目線から見れば、前川氏はそれこそ「遠山の金さん」に思えるのだろう。
しかし、ここには重要な視点が抜けているような気がしてならないのだ。
要は、「これってただのパパ活じゃないですか??」
パパ活とは、「性的関係」にないが、一緒に食事に行ったり、買い物をしたりして「デート」を楽しむ関係のことだ。
ネットメディアのBuzzFeed Japanの記事では、実際にパパ活をしている女性が上のように語っている。(パパ活について知りたい方は、検索していただければ、多くの資料が出てくる)
この「思いやり」、前川氏が支援していたという女性からも同じような話が出てきている。「前川氏とは性的関係になく、私たちのことを心底心配してくれている」という思いやりだ。
こうして見れば、前川氏の行動は、世間一般に出てくるパパ活のイメージほどの金銭授受がなかったとしても「性的関係」にはないが、「金銭授受」があり、「思いやり」があると主張されている点においてパパ活であるとしか言えないのではないか。
もちろん、このパパ活自体を「正当なもの」として扱う人もいるだろう。その場合、この問題は「全く問題のない」ものとなる。
しかし、この問題で前川氏を擁護しているメディアの立場はどうだろうか。
彼らは従来であれば、こうした「パパ活」などの行為に対して厳しい態度を取る立場ではないのだろうか。
そもそもパパ活は危険な行為である
私の認識としてであるが、そもそもパパ活は危険な行為だ。それはひとえに、援助交際等の売春への足がかりとなる可能性があるからだ。これは、当人が援助交際をしていようがしていまいが関係ない。
性的な関係になかったとしても、「お話を聞いていれば、お金が貰える、安全な仕事である」という認識を与えることに違いはないからだ。
今回の件は、「前川氏のおかげで」人生が良い方に進んだと女性は主張している。だから良いというのが、今回の正当化する論調だ。
しかし、前川氏はこの女性以外にも会っていることは間違いない。そう考えれば、この女性が「人生が良い方に進んだ」と主張しているから、前川氏の行為が素晴らしいと言って良いのだろうか。
他の女性が、こうした前川氏とのデート行為で、パパ活を安全と判断し、メディアが主張していたような犯罪行為にあう可能性がないとは言い切れないことを考えれば、その行為は軽率としか言えないのではないか。
前川氏の行為を正当化しすぎるあまり、「パパ活」を正当化していないか?
私が主張したいことは上のようなことだ。
もちろん、前川氏の人格と加計学園の問題は全くの別個だ。しかし、だからと言って、安倍政権批判に与する人物の行為は全て良い方に解釈するという報道は如何なのだろうか。
そして、前川氏の人格と加計学園の問題は全くの別個と主張しながら、別個にできていないのは、読売新聞や官邸だけではなく、「それを批判している人たちも」同じなのではないだろうか。
そんなことを週刊文春の記事を見て、思ったのだ。